登山

11月20日に不発になった朽木のてんくう発蛇谷峰行き登山、本日敢行しました。
今日までに作成しておく書面を昨日夜遅くまで一生懸命書き上げて、裁判も来客もない本日、朝早くから身支度整えての出発です。
コースのルートと入山時間を事務員に報告し、午後4時までに連絡がなければ、管轄の警察に捜索届を出すように伝えておきました。
なんせ、単独山行なもんで。足首ひねって歩けなくなった時点で遭難です。
まあ、初心者コースなので、と甘くて見ました。
登りは正直、あっけなく、拍子抜けするくらいあっという間にたどり着いてしまいました。
ところが、下りで、標識見落として隣の尾根に。
ここから天候同様雲行きが怪しくなります。
途中で見慣れない標識が。来るときこんなん標識なかったやん。
ということで、地図を広げて、この時点で隣の尾根にいることが判明。
で、よせばいいのに、初心者が、山の中腹で隣の尾根にショートカットを試みます。
結果、登ってきた登山道のある尾根との中間の尾根を元来た道と勘違いし、勢いよく下山を始めたのは良いのですが、登山道などないので、見事に、道を見失いました。
しかも、
あ・・・鹿だ。
野生の鹿まで遭遇です、この時点でもうルートが間違っていることに気がつきました。
こんな初心者向けハイキングコースの登山道に鹿が日中に居るわけない(人がいるのが分かっているので)。
ということで、また、来た道を上って戻り、ショートカットの場所も見つけて、元の尾根に戻り、仕方がないので、ルート変更して隣の尾根の登山道から下山しようとしました(これだと下山の距離が2倍になり、登山口の近くに止めた車まで歩くのも大変)。
本当はこの程度なら、済んだ話なんですが、ここからさらに事態は悪化します。
そのルートを下っていくと、なんと沢に・・・
え?なんで?尾根を下るはずじゃ。でも標識もあるのはある。
ところが、沢まで来て、沢沿いの道は再び上りになり、さらに行き止まり。
沢を渡るにしても、渡るポイントらしきものもなく、しかも対岸に登山道らしきものも見あたらない。
大体において単独山行の登山者が遭難する場合、尾根で滑落するよりも沢に入り込んで大けがする方が多いのですから、これ以上は危険と判断し、やむを得ず、再び、見慣れない標識ではなく、最後に見覚えのあるポイント(ここまでいくともう頂上しかないのですが)に戻ることを決意し、再び標高500mの地点から900mまで。
すると、頂上の少し手前に、自分が最初にたどった尾根のルートとの接合点があり、しかも標識まで。
これを見落としたことから全ての悲劇が始まった訳で、さすがに、今度道間違えたら体力が持たないなと、標識にはっきり書いているのですが、地図まで取り出して確認し、下山を始めました。
すると、あー見たことあるルートということで元の登山道を戻ることができたのでした。
ところが、来るときも大概だった落差の大きな段差に、すでに2000m級の登山を強いられたお膝が容赦なく痛めつけられます。
普通に歩いてもふらつく。
ちょっと考えれば、休めばいいのですが、この時点でちょっと小雨が降っているので。
本降りになると、さすがに初心者向けコースとは言え急に難易度が上がってしまうので。
ということで、足下がおぼつかなくなる前には立ち止まって小休止を重ねながら、やっと下山口にたどり着いたのでした。
温泉に入った時の生き返った感と言ったら、ここ数年で最も温泉が気持ちよかった瞬間かもしれない。
昨年の冬に島根で死にかけた後のハイアットリージェンシー福岡のベッドに匹敵する感じです。

教訓
登る時よりも遙かに下るときの方が大変です。特に登っているときは、目標がはっきりしていますし、隣の尾根までの距離は最初は遠く離れているので、道を間違えるリスクは低めです。
ところが、頂上から下山するときは、全ての尾根が集中しているので、別の尾根に入り込みやすくなります。

教訓その2
沢に入り込んだらすぐに元の道に引き返しましょう。沢渡りを目的としないルートを選択している以上、そこに居るのは何かの間違いです。

教訓その3
自分のルートが正しいと確信がなくなった時点で、確信を持てるところまで引き返しましょう。体力のある内に決断しないと手遅れになります。

教訓その4
パニックにならないことが大切です。今回は山が低く、携帯電話に助けられた感じもありますが、全ての尾根は頂上に通じます。頂上にたどり着いたなら、必ず正しい下山ルートに戻ることが出来るのです。
そう思えば自分が下ってきた尾根を最悪、頂上まで戻れば良いだけのことです。

で、今回は。
アクシデントに見舞われた時にもある程度ゆとりをもって対応できるよう、日没まで相当の余裕を持って登山のプランを立てていた。

山自体が低かったために、携帯電話の電波が届いた。事務員に現在状況を説明することで、自分の状況を客観的に見ることができた。

山自体が低いこともあって、頂上まで登る判断に至ることができた。

反省点
下山こそ慎重に。
用意した水分が、用意した食料に比べて圧倒的に不足していた。下山時には水筒がほとんど空だった。

感想
生きてて良かったね。
まあ、こんな偉そうなこと言えるのも、1000mまでの登山だからですね。2000mの山での単独山行はちょっとやめときます。

ちなみに下山直後から本降り。気温は麓で7℃で、頂上では2,3℃くらい?
初心者が登山するのはあまり良い環境ではありませんでした。
他に誰もいなかったですし。皆さんよく分かってらっしゃる。