分断と錯誤
補充です。
昨日、HPに掲載した判例は、本当なら、取引の間が空いている事案において最強の反論方法なのですが、深く掘り下げて、実務の運用に定着させる前に、つぶされました。
なぜつぶされたかわかりますか?
某団体(ほぼ名指しも一緒ですが)が、自分のところで準備書面案なるものを掲載しているのですが、
そこに動機の錯誤であることを前提にした上で、かつ、動機の錯誤についても表意者の保護のために、表示が不要な場合もあるという主張を展開していたことがあるからです。
本当に、あの書面を拝見したときは、めまいがしましたが。
これで、この争点もつぶされたかと思いました。
そのHPには勝訴を約束するものではありませんという注意書きがありましたが、そりゃそうでしょう。
あんな書面で勝訴出来たらびっくりしますよ。裁判官も法律を理解していないことに期待するしかありません。
今でも、「表示が不要」だとする独自説は維持されているようですが、うんざりです。
書いた人間は本当に要件事実を理解しているのでしょうか。
理解もしていないのに、自分の裁判で、お茶を濁すならまだしも、それをあたかも模範解答であるかのように公衆の目にさらすのは一体どれだけ直径の長い神経をお持ちなのでしょうか?
要件事実の勉強をした方が良いんじゃない?というのは、こういう経過を目にしているからです。
他人の判決だけ見て分かったような気になって、業者に反論されても、自分が再反論できない主張をするのは「信義則に反する」などという笑止千万な主張をするような弁護士がどれだけ消費者保護を踏みにじり、後退させて来たでしょう。