逃げ回る加害者

詳細は語ることができませんが(模倣犯が出たら困る)、本当にいろんな手法があります。

弁護士が自ら足を使って調査するということに対し消極的な場合には、加害者の所在なんて到底分からないんだろうなと思うような事例もあります。

今から10年前、ヤミ金全盛だった時代があります。このとき、私は東京のヤミ金の巣窟まで乗り込んでいくという方法を積極的に採っていました。

常時10件以上の被害者の依頼を受け、ヤミ金の屋号が重複していたことや、どうやら新宿・池袋・渋谷のとある集合住宅に集中していることが分かっていたので、実態をこの目で確認しておいた方がよいと考えてです。

実際に、行って自分の目で確かめないと分からないことというのはいくつもありました。
その後の私設秘書、私書箱、転送などの手口によるヤミ金システム金融についても、現地を知るということの重要性が役に立ちました。
740万円の架空請求詐欺においては、加害者を匿名・偽名・振込口座名で刑事告訴し、消極的な警察とも、何度も折衝し、告訴の取り下げを画策する警察に抵抗しながら、最終的には、別件で逮捕起訴された被告人が被疑者であったことから、依頼者の事件でも立件してもらうよう京都地検に強く交渉し、示談による被害弁償で700万円の返還を受けました。

全部のケースでうまく行くわけではないですが、足を使って調査した経験は、決して無駄にはなりません。
自分で調べる、自分の目で確かめる、当たり前のことですが、当たり前に出来ない人の方が多いのも事実です。

自分で何かをする、という姿勢を他の弁護士が持たない限り、これからもきっと、ノウハウの格差は広がる一方でしょう。

追伸
セゾンですが、ついにゼロ計算ではなく、平成3年5月の時点で過払いですが・・・と言い出しました。
でもいろいろと裏もありそう。
今から、分析です。