つらいなあ。

本日は大阪でした。
一人借金に関する依頼者が、いつまで経っても必要書類を送ってこないので、業を煮やして、自宅まで行くことに。
最寄り駅で待ち合わせて、市役所に行って、税金滞納や課税証明などを取り寄せて、自宅に行って、領収書や通帳を預かり、ついでに、事情が大幅に変わってしまった陳述書のやり直し、家計収支表の作成指導+提出用家計収支表の作成

こういうのを本人にさせるのには訳があって、それでなくても、今裁判所の破産手続は簡素化されすぎて、申立人債務者の印象に残りにくくなっているのです。
審尋が無くなること自体も私は大変危惧していて、簡単に破産ができる、どうせならもう一回借金したれ、みたいな発想になられると困ってしまうのです。こういうことは何度も出来ないぞと口を酸っぱくしても、それなりにインパクトの残る手続にしないと喉元過ぎてもらったら、では困るのです。

でも、出来ない人も居る。まあそういう性格の人が多重債務になりやすいっちゃあなりやすいんだけど。
さすがにこれ以上電話での指示では無理かと思い、直に乗り込むことに。

弁護士が偉そうに指図しないで、自分で汗をかかないのはおかしいみたいな言われ方をしますが、別にね、やろうと思えば出来るんですよ。その分余計に費用請求すれば良いだけで。
それでも多分価格競争出来るんですよ。
先日のブログでも書きましたけど、何のために手続するかというと立ち直って欲しい訳です。
こういうのが自分で出来ない人を見てしまうと、この先大丈夫なんだろうか、ってちょっと思います。
借金の原因が事業の失敗なので、生活の規律が乱れている訳ではないですけど。
頑張って欲しいと思います。まだ、これからです。
どれだけの感銘を残せるか、いつまで、このときの記憶を教訓として持ってもらえるか、そういうことを考えながら仕事をしている弁護士が居るということを知って欲しいです。

なのに、自分で書類を準備することを、弁護士の手抜きだと言う人間が居る。過去に自分の依頼した弁護士との間で何があったのかは知りませんが、つまらない偏見で、今の間違った司法改革なんかを後押ししてたら、それこそ取り返しの付かない社会になることをご理解いただきたいと思います。