弁護士の専門性とは?

日常的に経験することですが、弁護士ですという自己紹介の際に、「得意分野は何ですか?」と聞かれます。
多分あまり接することの少ない弁護士という職業の人と会話のキャッチボールをしようとすると、そういう質問になるのでしょう。まあ、真剣に弁護士を探していて、その特性と分野に注目して質問する訳ではないのでしょうが、真剣に弁護士を探している人にとっては、最重要課題ですね。

弁護士の専門性につき「民事ですか?刑事ですか?」という聞かれ方があります。この場合は、もう大半が前者のお愛想で聞いている感じですね。
刑事専門の弁護士というのはあまり多くありません。京都にもいらっしゃるようですが。

したがって、もう少し細かい内容として弁護士の専門性というのは尋ねられていると理解いたします。
弁護士の広告が解禁になって久しくなりましたが、そのおかげで、消費者被害を生じさせている弁護士の広告も見られる(というより所詮弁護士の広告なんて消費者被害にしかなっていないのでは?)ようになりました。
私は・・・が専門です。この「自称 専門家」ほど、ゆがんだ情報発信もないでしょう。
弁護士というのは高度の法律知識を要求され、そのための資格試験を合格した人を対象に、今度は裁判に関する基礎的な構造を習得するための実習期間を経て、登録することになるので、一般の人に比べて裁判における専門知識に富んでいるのは当たり前のことです(でなければ誰が高いお金を払って裁判をしてもらおうと思いますか)。
その弁護士の「中で」自分の「得意」分野を語るのであれば、それは他の弁護士ですら認めるものでなければならないはずです。
しかしながら、裁判知識のない一般市民をもっぱら騙すために、「借金のことならおまかせください」「過払いに強い弁護士」などという文字が躍っています。
あれ、100%ウソです。
大した能力ないですよ、あの人達。自慢する気にもなりませんが、全員で束になっても、私の持つ技術の半分にも届きません(というより足下にも及ばないでしょう)。
一般市民の方に比べて裁判に関する知識が豊富なのは、当たり前なのです。だから、一般市民の方は騙されやすいのです。
「人を騙すのは簡単だが、だまし続けるのは難しい」という言葉があります(まあ、某漫画から拾った言葉ですが)。
借金に苦しむ人というのは「人生において何度も弁護士に依頼することはありません」多くの人は、弁護士に依頼するという経験は人生において一度あるかないかです。
だから、その瞬間において、自分を有能だと裁判の知識のない一般市民を「騙すこと」は簡単にできると考える訳です。

で、当然人をこきおろすと、何だ、自分こそ自慢しているじゃないか、と言われるのがオチです。
ホームページには「裁判を」得意分野ですと書いてみました。
何でも出来るという趣旨ではありません。弁護士なら、誰でも裁判は出来ると思われがちですが、裁判というのは結果を求めてする手続ですから、とりあえず、やってみた、というのは論外でしょう。
したがって、裁判を起こす前に、結果がある程度予測できること(100%予想出来るのは神です、人間には無理です)、その見通しを伝えて、その見通しの流れに沿って裁判を遂行できること、が、「結果として」実績となるのです。
出来れば、実績で比較して、自分の目と耳で確かめて弁護士を選んでもらえると嬉しいです。
そういう競争であれば、願うところですが。

手法として、「弁護士に依頼するなら、誰に依頼しますか?」
という質問を「弁護士」にしてみるという方法があります。
「自分に」と答える訳にもいかないでしょう(「依頼」の定義に反します)。
そうやって集計すると、ある程度、弁護士が他の弁護士をどのように評価しているかが分かります。

自分の実績は依頼者が承諾してくれる限りにおいて、公開しております。
比較の資料にしてみてください。


追伸
本日嬉しい決定を頂きました。
詳しくは明日のブログで。
依頼者様の承諾も頂きましたので、ホームページにもアップします。
丸10年が経過した法律ですが、始めての経験でした。