良かった!

もうホームページには掲載しましたが、
弁護士になって初めてのハードシップ免責の申し立てを行い、決定を頂きました。
条文として存在するのは知っていました。
しかし、普通は、3年、特別の事情があって5年の返済期間の中で、4分3の返済を終えた後に、本人に責任のない理由で、返済を不能とする事情が生じる確率は正直高くありません。
払わない人は、最初から払わないですし、基本、計画の履行が難しいと判断する人については、説得して、再生手続自体を回避してもらうことが多いので。
それでも強行に、自宅は手放したくないと言い張る人には、念を押した上で、支払出来なくなっても、破産手続は面倒みないからね、と告げて個人再生手続をすることもありますが、再生手続の時だけ、無理して働いて、結局1年足らずで体を壊した人、自営業で、収入に波があるのに、売り上げが落ちたら、返済は翌月で良いだろうと勝手に支払を止めた人、ギャンブルでの借金で、給与での再生計画履行可能なのに、返済もせずに、結局、仕事も辞めて雲隠れした人(列挙してますが、いずれも一人ずつです)など、ハードシップ免責とはほぼ遠い状況の人が再生も出来ず、という中で、今回のは、本当にかわいそうなくらい、本人に何の原因もない事例でした。
実は、既に掲載されている、私史上、最も難易度の高かった個人再生事例(債務総額1億円以上)の人でもありました。
自殺すると決めて、最後に電話した団体に諭され、ダメもとでうちの扉を叩いた人を、死の淵から強引に引きずり戻して、再生計画の認可決定が確定したとき、ありがとうございますと言われた人が、再度電話してきた時には、どうして?という思いもありましたが、うまくいって本当に良かった。
ハードシップ免責についての経験も得られて、又一つ弁護士としての経験値が増えました。

掲載出来るのは決定だけです。申立書や理由などは、プライバシー性が高いので、自重します。