玉石混淆

弁護士は司法書士とも競争しなければなりません。
登記事務もワンストップで対応しなければならなくなりました。
従前は取扱事件につき登記移転については、司法書士さんにお願いしてましたが、司法書士が、簡裁どころか地裁にまで、書面作成代理と称して、普通に柵の外から答弁しようとしているところを見かけ、自己破産では堂々と審尋の場に同席しようとしているところを見ると、簡裁代理でもどうかと思うのに、という気持ちがありました(注:ここで言及している司法書士はいつも登記事務をお願いする人ではありませんが)。
しかし、今弁護士の質が、司法改革という名前の破壊行為によって壊滅的に低下していると、司法書士に私たちの方が少なくとも新司法試験合格者より優秀だと言われると言葉に詰まるところも出てきてしまいます。

本当に、サービスを選択する消費者にウソ偽りのない情報を与えて、その結果司法書士を選択するのは、それは消費者の選択の自由だと思います。
しかし、例えば個人再生手続で、再生委員を選任されるのは、司法書士地方裁判所で代理権限を持たないことによるのであって、書面の作成事務を担当している司法書士の職務権限との関係で限界があるのは仕方のないことでしょう。それを書面作成関連事務などと嘯いて、本人の代理に答弁する権限は認められないのです。結果、再生委員を選任され、そのために費用が掛かるのであれば、消費者には、それが当たり前なのではなく、弁護士に依頼する場合には基本的には掛からない費用であることを告げ、なおかつ弁護士との間で競争するのであれば、その費用を合算しても、なお弁護士と価格においてもサービスの質においても競争できる事実をもって正確に情報を告げてそのサービスの選択に委ねなければならないのではないのでしょうか。
ところが、少なくとも、この部分で正確に情報を伝えている司法書士は未だに見たことがありません。
弁護士に依頼すると70万掛かると言及した京都の司法書士が居ます。
また、弁護士による個人再生手続では原則的に不要である再生委員の任命につき、その事実を告げない司法書士など枚挙にいとまはありません。
本来、この消費者のためにならない実務の状況を是正すべき(少なくとも消費者のために、を標榜しているクレサラ対協など)団体は、一切このことには目をつぶります。なぜなら自分達のお祭り騒ぎのシュプレヒコールやビラ配りに司法書士を動員する必要があるからです。クレサラ対協の上層部と言われる弁護士(司法書士も居る)にとって、自分達の信者になる訳ですから、その利益のためには消費者の利益は蔑ろにするしかありません。

私は何も司法書士を敵視しているのではなく、自分達の利権を脅かされているという視点で申し上げているのではありません。
正当な競争なら競争で良いと思うのですが、上記のとおり、情報をゆがめて競争力を得ようとしているのはフェアな態度だと思いません。

なので、司法書士のみならず、自分達の利害のために消費者に犠牲を強いるクレサラ対協も批判の対象なのです。

追伸
アペンタクルに対する債権が8000万円くらいあったら、アペンタクルつぶせるような気がする・・・

補足
タイトルですが、弁護士を玉、司法書士を石と言っているのではありませんよ。
両方に玉もいれば石も居るのです。
石も磨けば玉になりますし。


 なんかサルが広告貼り付けている。
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